【片桐はいり】エッセイ本 全三作品を読んだ感想【旅に出たくなる】
どうも!きこり(@kicori8)です。
今回は片桐はいりの著書作品の感想です
全3作品「わたしのマトカ」「グアテマラの弟」「もぎりよ今夜も有難う」を読了した為、今回は作品ごとに感想を書いて行きます。
※敬称略でお届け
片桐はいりとは
日本の女優。時々もぎり嬢。本名、片桐 由美(かたぎり ゆみ)。
東京都大田区出身。スターダストプロモーション芸能1部所属。
女優としての印象が強い方ですが、幻冬舎から「わたしのマトカ」で初エッセイを出版しました。
片桐はいりとの出会い
2019年現在第三期が放送中の『時効警察』の第一期でチョイ役で出ている所を見て知ってから、その後もドラマの出演やバラエティなどでお見掛けする程度で、個性派女優としての認識しか持っていませんでした。
今年ブックカフェ 池袋 梟書茶房に初めて行った際に、神楽坂の書店「かもめブックス」をプロデュースしている柳下恭平が選書した”ふくろう文庫”が始まりでした。
”ふくろう文庫”とは、本の装丁も題名も隠し、感想とオススメ文だけが書かれた物から選んで購入するスタイルです。
そこでインスピレーションに導かれるまま選んだのが「もぎりよ今夜も有難う」でした。
それから片桐のはいりの魅力に惹かれて全作品を読み終わりました。
前置きが長くなりましたが、下記に感想を書いて行きます。
わたしのマトカ
北欧の国で出会ったのは薔薇色の頬をした温かい人たちだった。旅にまつわる名エッセイ。
「BOOK」データベースより
2006年放映 主演を務めた『かもめ食堂』の撮影でフィンランドを訪れた際のエッセイです。
かもめ食堂の撮影終了後に共演者たちと別れた後の1人旅の様子に関しても書かれています。
かもめ食堂の撮影の裏側やあまり馴染みのないフィンランド人の人柄に食文化などを片桐はいりの独特な目線と表現で読み応え抜群です。
個人的に作中の”ファーム・ステイ”と言う話が好きです。
フィンランドの田舎での何もしいない贅沢を学びに行ったはずが、アクティブに動いてしまう様子やハプニングに巻き込まれた際の表現が読者にも伝わってきます。
「マトカ」とは、フィンランド語で「旅」という意味です
これを読んだ後に無償に旅に出たくなるはずです。そして実際旅に出ました。笑
グアテマラの弟
グアテマラの古都・アンティグアに家と仕事と家族を見つけた年子の弟。ある夏、姉は十三年ぶりに弟一家を訪ねる旅に出た。まばゆい太陽とラテンの文化で、どんどん心身がほぐれていく。そして陽気に逞しく暮らす人たちと過ごすうち心に浮かんだのは、外国を知らずに逝った父、家事にあけくれ続ける母のことだった。旅と家族をめぐる名エッセイ。
「BOOK」データベースより
中米の国 グアテマラに住む年子の弟に会うべく、二度目のグアテマラ アンティグアへ。アンティグアで過ごした旅の日々のエッセイです。
読むまでグアテマラ=コーヒーのイメージしかなかったです
片桐はいりの家庭の事情から入っていき、「わたしのマトカ」と同様にグアテマラの人柄や内情などが書かれています。
現地で出会う人々やこだわりがない弟とのやりとり、これがまた面白いです。
発展途上国のためグアテマラの方がカルチャーショックが大きかったです。
個人的に作中の”鮫とシエスタ”という話が好きです。グアテマラのゆったりしたお国柄がとても羨ましく感じます。
解説は実弟の片桐真が書いています。実弟からの視点また素晴らしいです。読んでいて胸が熱くなりました。
もぎりよ今夜も有難う
映画「かもめ食堂」の初日挨拶で、シネスイッチ銀座の舞台に立ったとき、かつて銀座文化でもぎりのアルバイトをした7年間がキラキラした宝物のように思い出され―。「映画館の出身です!」と自らの出自を述べる俳優が、映画が活況だった頃の懐かしい思い出や、旅先の映画館での温かいエピソードをユーモアとペーソスを交えて綴る名エッセイ。
「BOOK」データベースより
映画雑誌「キネマ旬報」で連載されていたものをまとめたエッセイ集です。
学生時代の映画館のもぎりのお話から、俳優になってから映画の仕事や舞台の仕事の事、そして一人旅の事など様々な内容が楽しめる一冊です。
何より映画そして映画館の愛が存分に語られています
内容はもちろんですが、作中の見出しが映画のタイトルをもじったものでそこでも愛を感じられます
個人的に”偶然の旅行記”それと繋がる”そして船は往く”という兵庫県の城崎温泉から豊岡劇場へ行くお話が好きです。
この本を読めば、片桐はいりという女性を存分知れる作品だと思います。
おわりに
以上三作品を読んだ感想でした。
片桐はいりの独特な感性と文才が発揮されていて、すぐにファンになりました。
旅に出ている時の高揚感や人との出会いの大事さを気付く機会が多かったです。
映画と舞台はあまり鑑賞しませんが、これを機に出演作品をもっとチェックしてみようと思います。
そして新たな執筆作品も待っています。それは今回はここまでまたアイマショウ。
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